Soup Stock Tokyo

松田美由紀

Soup Friends Vol.78
松田美由紀 さん


家族と私

女優として、表現者として、母として、輝きを放ち続ける松田美由紀さん。その魅力の根底には一体何があるのでしょう?

松田さん流の子育てとの向き合い方。甘え上手になること。挑戦し続けること。そこから見えてくる、「私」を変えるヒント。

自分ひとりで抱え込まない

──女優として表現者として、今まで様々な決意や決断をされてきたと思いますが、どのような想いやモチベーションで向き合ってきたのでしょうか。

私の場合は、迷いや悩みがあったら自分ひとりで抱え込まないこと。とにかく周りの人に話します。そうすると、誰かしら知恵を持っている人が現れてアドバイスをくれるんです。

──誰かに悩みを相談するって、どこか遠慮してしまう気がします。

日本人って甘え下手が多いですよね。「こんなことを言ったら迷惑かな?」って思い込んでしまう。けれど、人って本当は頼られたい生き物だと思うんです。相談を持ちかけられたら嬉しいし、親身になってあげたくなる。甘えるって、実は人を助けていることもあると思うんです。上手に甘える方法は、自分の気持ちを開放すること。甘えることも才能だと思います。

──女優、写真家、所属事務所の代表など、多彩な顔をお持ちでいらっしゃいますが、新年を迎えて自分自身を変えたいと思っている人にアドバイスをいただけますか?

一つの物事を継続することも大切だけど、人間が成長するには刺激が必要だと思います。適度な刺激を与えることで、なりたい自分に近づけるし、仕事のパフォーマンスも良くなったりする。会社に勤めている人も、会社以外で自分の感受性を育ててあげることが大事かな。

濃密な子育て

──仕事と家庭を両立する秘訣を教えてください。

私は目の前のことを一生懸命やるタイプなので、これをやると決めたら何が何でも時間を作って、全力を注いできました。だから子育てもそうでしたね。仕事に向かう時は泣かれてしまっても働く。辛いけれど子どもと濃密に過ごす時間も作っていたから、待っていてもらえたんだと思います。仕事をしているお母さんも多いと思いますが、例えば「何曜日には絶対に2人きりで出かけよう」とか「何曜日には親子3人でごはんを食べよう」とか「あなたのために全てをささげます!」という日を作ってみる。仕事も家庭も、どちらも100%帳尻合わせるのに必死になるよりもメリハリをつけると、悔いなく仕事に打ち込めると思います。子育ての正解はひとつではないから悩みも多いでしょうけれど、母は忙しいから迷っている時間が一番もったいない(笑)。

──日々、子育てに忙しいお母さんへひとこといただけますか。

子供って、赤ちゃん、幼稚園、小学校、中学、高校…、年齢とともにどんどん変わっていきますよね。子供が成長するのに母親がいつまでも「同じお母さん」でいてはだめだと思うんです。子どもの成長とともに自分自身も努力して変化していく。子供に対しても、いつも何か新しいことに挑戦して、いきいきとしている母親の姿を見せたいなって思います。

──松田さんがこれから挑戦しようとしていることはありますか?

自分が経験してきたことは宝が沢山詰まっていると思っています。その宝物を人に伝えることを模索しています。表現の仕方も変えるかもしれないですね。

──お料理もされると伺っていますが、ご自宅でもスープは召し上がりますか?

はい、最近よく作るのはだしのスープ。作り方はとても簡単で、昆布としいたけをお水に浸けて一晩置くだけ。すると翌朝たっぷりとだしが出ているんです。それを温めて、卓上の塩や胡椒で味を整えていただきます。好みでカイエンペッパー、コリアンダーなどのスパイスを加えることも。だしを引くって難しいと思われがちだけど、この方法なら手軽だし、おすすめです。

松田美由紀(まつだ みゆき)

松田 美由紀|office-saku

1961年東京都出身。79年スクリーンデビュー。以来、数多くのドラマや映画、舞台に出演。近年は女優としての活動にとどまらず、書籍のアートディレクション、写真家として写真展の開催など、表現活動は多岐にわたる。主な出演作品に、映画『エレファントソング』(第45回ベルリン国際映画祭NETPAC 賞受賞作品)、『2つ目の窓』(第67回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品)、ドラマ『探偵物語』、『北の国から』シリーズ、『私立探偵濱マイク』など。待機作に「ちはやふる-結び-」(2018年3月17日公開)などがある。

温野菜とチーズのブラウンシチュー