2018/10/6(sat)@東京・中目黒

絵画から生まれるスープ

Soup Stock Tokyo が主宰する「おいしい教室」は、“食”を起点に「おいしいって何?」を考えるイベントです。

Soup Stock Tokyoの新しいメニューが生まれる瞬間は日常の中にいくつもあります。
旅先で知らない料理に出会った時や、アーティストが作品に込めた思いに触れたときなど、一見、食とは離れたシーンでも、そのひとつひとつの瞬間は私たちにインスピレーションを与えてくれます。
なかでも、アート作品や風景背景にあるストーリーに着想を得てレシピを作る、「ストーリーから生まれるスープ」は2010年頃から取り組んできたSoup Stock Tokyoらしい開発の切り口です。

この秋、17世紀のオランダの画家・フェルメールが描いた“牛乳を注ぐ女”からインスピレーションを得て、Soup Stock Tokyo に新たなスープが生まれました。
日常の何気ない風景に美を見出し、名画を生んだフェルメール。彼の作品と向き合いながら、当時の食材や暮らし、生活などさまざまな要素を取り入れ、スープとして表現したのが「フェルメールの“牛乳を注ぐ女”のスープ」です。

■ 絵画からスープを作る

今回のおいしい教室では「フェルメールの“牛乳を注ぐ女”のスープ」と同じように、「アート」を切り口にスープを作るワークショップを開催しました。

テーマに選んだのは、江戸時代の浮世絵師、歌川国芳が描いた美人画のひとつ、「こま込のなす」。
数々のスープを手がけてきたフードプランナーの桑折敦子と一緒に、一枚の浮世絵から想像を広げてレシピを作っていきました。

『山海め伝度図会 津ゞきが見たい 志州西宮白魚(さんかいめでたいずえ つづきがみたい ししゅうにしのみやしらうお)』
浮世絵に描かれている“茄子”を食材の軸に、江戸時代の食に思いを膨らませて作る、オリジナルのスープ(汁物)。

一つの絵画とそこに表現された日々の生活や食事風景を想像しながら、テーブルに集められた食材からそれぞれのストーリーに合うものを選び、スープを作っていきます。

ひとつひとつの食材から重なり合うことでストーリーが生まれ、味わい豊かなオリジナルのスープが出来上がりました。

「夜中にさっぱりだしで食べるスープ」
「茄子三昧」
「大好きな旦那さんに作るクリアスープ」
「器の中のパワースポット~今日一日の縁起をかついで~」など、
出来上がったスープにつけられた名前も、ストーリーを感じさせるものでした。
アートもスープも、ストーリーを形にするという点では同じなのかもしれません。

次回のおいしい教室もどうぞお楽しみに。

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