Soup Friends
Soup Friends Vol.41 / 平松洋子さん
──Soup Stock Tokyoをご利用されることはありますか。
──平松さんにとっての「スープ」とはどんなものですか?
たとえばカレーを作るときにも、この豚のスープストックを使います。市販のルーは使わずにカレー粉を使いますが、ベースにストックを使うと昔ながらのおいしいカレーになります。また、旬の野菜と鶏のベースを合わせてポタージュにしてもいいですね。今年の夏は北海道から届いたとうもろこしや、枝豆を茹でてスープを作りました。スープストックを使って、季節の素材をひとつ。たまにはそこに玉葱や長葱も加えて。本当にシンプルな贅沢だと思います。
──外食で食べた、印象的だったスープはなんですか?
──もともと食へのご興味から、作家への道が広がったのでしょうか?
──ご自分の食と味覚のルーツについて教えてください。
けれど面白い事に、ほうぼう旅をしていると、文化的背景に裏付けされたおいしさ感応力のほかに、もともと人間が持っている感応力が働いている事がわかります。全く異なる食文化を経験してもおいしいと感じるのは人間に備わった凄く優れた力、つまり味覚を楽しむと同時に、生きて行くための感応力なのです。
──平松さんにとって取材をして書く事、の楽しさを教えてください。
だからこそ、取材がとても好きなんです。取材にいくと「えーっ」って、自分では思ってもいなかったことや、必ず「はっ」とさせられるような事があるんですね。そういうとき書いていて良かったなと思います。それは、物事の拾い出し方がもたらしてくれるもので、目の前のなんでもない事に隠れているいろいろな要素を見逃さない事が大切。どうしてこれがここに置いてあるのかな、さっき何を言いかけたのかな、など言葉を聞くだけではなく、見て、分析して、自分の中でもう一度組み直す作業をする。だから、取材するときにはものすごく頭を使いますね。