Soup Friends
Soup Friends vol.109/前田エマさん
自分の世界がひらかれること
ひとつの“好き”から、広がり深まる世界。
様々な表現活動を楽しむ前田エマさんのベースにある、鮮やかな気持ちの在り処。
― エマさんは、ご自身のお仕事も多彩で、趣味も幅広い印象です。
― 最近は、ウェブマガジン〈SPINNER〉の編集長として、クリエイターたちの表現の場も作っていますね。
― “好き”が生まれると、自分の中だけに収められなくなるのですね。
自分にすごく好きなものがあると、それを好きでいられる自分の心も大切に思えます。そして、それが周りの人のことを理解したり、大切に思えることに連鎖していくと思うんです。誰かが大切にしているものを、自分の大切なものと照らし合わせて、理解できる感覚が芽生えるというか。
恋愛も、他人に興味を持つことから始まりますよね。そうやって、小さな“好き”から、どんどん世界がひらいて、興味が広がって、深まっていくのが恋をする楽しさなのかな。相手を通して、自分の心の中を深く掘っていくきっかけでもあると思います。
― 自分の知らない世界がひらいていく喜びがあるのですね。
― 好きなものとの出会いは?
私は人から見られる仕事をしていますが、自分が人からどう見られているかあまり気にならないんです。お仕事で自分の写真を選ぶ時は、なるべくかわいく写っているほうがいいですけど(笑)、人からの評価には興味がなくて。それより、自分が楽しいこと、好きなこと、良いと思うことが大切なので。どんなことに対しても、一番の理由は、「私が好きだから」でいいと思うんです。そうすると見返りも求めないし、上手くいかなくても悲しくならない。