Soup Friends

Soup Friends Vol.14 / 大宮エリーさん

創作絵本「グミとさちこさん」(講談社)が好評発売中で、映画監督・脚本家・作家・演出家・CMプランナーと、多方面で偉才を発揮する大宮エリーさん。大の汁物好きという噂を聞きつけ、スープと汁物のある生活についてお伺いしました。

──大宮エリーさんのオフィシャルサイトにある「つぶやきエリー」にもありましたが、無類の汁物好きというのは本当ですか?

はい、本当です。とにかく温かいものが大好きで、毎日食べてもいいくらいです。
家では大きめのスープボールで食べることが多いのですが、大きなスプーンですくって食べる時に、本当にほっとするし、幸せを感じて、癒されますね。Soup Stock Tokyo(以下、SST)に行く時は、スープを3つ頼みます。カレーなら、ごはんはいらないのでルーを飲みたいという感覚です(笑)。とにかく水分が好きなのでしょうね。例えばキャッシュオンのカフェにひとりで行ってコーヒーを3つ注文すると、定員さんに聞き返されます(笑)。

──スープや汁物にまつわるエピソードがあれば、ぜひ教えてください。

私はかぼちゃのスープが大好きで、以前一緒に働いていたマネジャーさんが、私の誕生日にかぼちゃをまるごと1つ煮込んだスープを作ってくれて、それがあまりにおいしくて、鍋ごとぜんぶたいらげました。本当に嬉しかったですね。あとは、うどん屋さんに行って、おつゆだけください、と言いたくなることがよくあります(笑)。空港でも必ず飛行機に乗る前にそば屋さんに行きますし、そこでもおつゆを飲み干して、そばだけ残るみたいな(笑)、申し訳ない気持ちです。そば湯はいくらでも飲んでしまいます。

──今までに「これは絶品!」と思うスープや汁物があれば教えてください。

お酒は好きな方ですが、二日酔いになってしまった朝に飲む「しじみ汁」は、おいしさが身体中に染み渡っていいですね。 それから、代官山の西郷山公園の脇にあるグリーンカフェのかぼちゃスープが好きでよく飲みに行きます。かぼちゃ本来のまろやかさに玉葱の甘さも加わって絶品なのです。

──SSTをよくご利用いただくそうでありがとうございます。どのような場面でご利用になりますか?

まだ会社員として働いていた頃に、7年間週3回ペースで通い続けました。習い事みたいになっていましたね(笑)。ランチや夜ごはんにスープをテイクアウトして、デスクで食べる時なんかは、すごくほくほくした気持ちになってリッチな感じがしました。 今もよく、ナチュラルローソンで冷凍スープを購入しています。家であの味が食べられるっていうのはいいですよね。

──SSTで一番のお気に入りのスープがあれば教えてください。

「北海道産かぼちゃのスープ」と「オマール海老のビスク」が好きです。「トマトと鶏肉のカレー」もよく食べます。

──エリーさんはお酒もお好きだそうですが、酒の肴にする料理があれば教えてください。

もちろん汁物ですが(笑)、シチューや、おつゆが多めの肉じゃがとか、お餅が溶けるまで煮込んだお雑煮などですね。基本的に具材は、おいしいおつゆにするためにあるという感覚なので、スープやおつゆに溶け込むまでよく煮込みますね。汁物で大切なのはのどごしです(笑)。お粥も好きなので、玄米を溶けるまで煮込んで、コンソメを入れて、ナンプラーとコリアンダーを加えて、エスニック粥にしたりします。味噌とバターと牛乳で、石狩鍋風というのも気に入っています。ランチョンマットをひいて、ワインとスープという組み合わせも、貴族みたいでいいですよね。

──お仕事柄、食事が不規則な時間になることもおありだと思いますが、食に対するこだわりや気をつけていることがあれば教えてください。

普段から旬の野菜や果物を中心に、その時に自分が食べたいと思うものを摂るようにしています。なるべくなら無添加のものがいいですね。
それから、睡眠時間は最低6時間、願わくば8時間はとるように心がけています。冷え性の方におすすめなのが、湯船につかりながらスープを食べる(笑)。これは、汗もいっぱいかきますし、身体の芯から暖まりますよ。あとは、家の中に“スープをストックする”エリアがあって、非常食としてお湯で温めるものや、缶のものも置いておくようにしています。それだけで、安心するのです(笑)。

──撮影現場などではなかなか温かいものを食べられないと思いますが、何か工夫をされていますか?

はい。制作の方たちと相談をして、なるべく出張料理をしてくれるようなおかあさんたちに、粕汁やお汁粉などを作ってもらったり、友人がやっているお店に出張してもらったりしています。緊張感のある場所ですし、汁物があるだけで幸せを感じますよね。食はとても大切。総じて食べものが好きなのですね。

──おいしいものを求めて旅をするとしたら、どこへ行きたいですか?

寒いところでスープを飲みたいですね。北欧のノルウェーとかフィンランドとか。ムーミン谷でスープを食べてみたい!山の中でコトコト煮込んで、木のスプーンで飲む。スープをおいしく食べるために木のスプーンは、たくさん持っています。食器も、スープを入れたらおいしそう!という視点で選びますし、時折、プーさんのように鍋ごと食べたりもして(笑)。

──SSTにあったらいいな、と思うスープやサービスがあれば教えてください。

そば屋さんやうどん屋さんのおつゆシリーズ。“山菜や大根おろしの入ったそば屋さんのスープ”とか、“もつと大根、葱、生姜が入ったうどん屋さんのスープ”とかがあったら、すごく嬉しいです!あと、カレーライスに“つゆだく”システムが欲しいですね。「米なし、ルーダブルで!」とか(笑)。セットメニューも、“スープ・トリプルセット”があったらいいな。もちろん、Lサイズのトリプルですよ(笑)。将来的には“スープ御前”みたいなネーミングで、スープをよりどり多種類食べられて2,000円くらいの幕の内スープみたいなのがあっても面白そう!

──最後に、大宮さんが取り組みたいプロジェクトがあればお聞かせいただけますか?

2010年の4月から始めた“スナックエリー”という企画があって、私がスナックのママという体裁で、毎回お迎えするゲストと話すトーク番組をUstreamで配信しています。そのスナックエリーで「スープをつまみに、一緒に飲みましょう!」みたいな企画をやってみたいです!あとは、頑張って仕事をして、5年後とかの近い将来、大きいオフィスに引越せるような時がきた暁には、ぜひ1FにSSTに入っていただいて、社食みたいにしたいです!

大宮エリー/おおみやえりー

1975年、大阪府生まれ。映画監督・脚本家・作家・演出家・CMプランナー。大学卒業後、広告代理店勤務を経てフリーに。2006年に映画「海でのはなし。」を初監督したほか、「Room Of King」(フジテレビ系)、「the 波乗りレストラン」(日本テレビ系)の脚本・演出、舞台「GOD DOCTOR」の作・演出、ミュージックビデオ制作など、多ジャンルで活躍。著書には「生きるコント」(文藝春秋)などがある。

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