Soup Friends
Soup Friends Vol.35 / 紫舟さん
──会社員として企業にお勤めだった紫舟さんですが、書家として活動することになったきっかけを教えていただけますか?
──お勤めだった頃も、書は日常的に書かれていたのですか?
──作品の内容はいつもどのように決められているのですか?
──具体的なひとつの作品例として、シンガポールの展覧会に出品された『不屈(ふくつ)-龍-』という屏風の作品があります。これはどのようなプロセスを経て、この表現に行き着かれたのですか?
私たちは困難に負けずに、決して諦めずにもっと強くなって帰ってくるというメッセージを込め、「不屈」という言葉の屈を「倔」という漢字を用いて書き上げました。
──書にとどまることなくあらゆる手法で表現をしていらっしゃいますが、そこにはどのようなお考えがあるのでしょうか?
たとえば、文章を書くことは、書家を始めた頃から、いま感じていることを言葉に置き換える練習のために始めてみました。『アカルイミライ』という著書は、その数年間分の蓄積です。まだしばらくは制限を設けずに、できるだけいろいろな方法でその試みを続けたいと願っています。
──紫舟さんが伝えたいこととは、日本伝統文化のひとつである「書」そのものなのでしょうか? それとも伝えたいことがあって、その表現手段が「書」なのでしょうか?
──書という表現方法の特性上、「日本」や「伝統」といった既成の概念があると思いますが、そのイメージが表現を狭めることはありますか?
──紫舟さんは被災地にも足繁く通っていらっしゃいますね。
──紫舟さんにとっての「書く」という行為そのものについてお聞かせください。
まずは、ひとつの言葉に対し、いろいろな和紙・筆・墨をアレンジしながら、様々なタッチで様々な表情をもつ“書”を書きます。500種類くらいでしょうか。その中から、表現したいこと(=コンセプト)と表現物(=書)が矛盾なく、できる限り一致しているものを探します。好き、や、かっこいい、という基準で書を選ばず、想いが表現できているかどうかを判断基準に選びます。その判断基準は、自分自身の中で、「腑に落ちる」「しっくりくる」という感覚を大切にし、最終的に500種類の中から1枚を選びます。書家を始めた頃から、ものを選ぶための目を育てる必要性を感じ、京都や奈良で日本の伝統美や本物の和を知る勉強を、匠や名工と呼ばれる方や人間国宝にお願いし、継続的に行っています。日本伝統美がもつバランス感覚で本物を見る目を養いたいという想いからです。
──紫舟さんが「書家」として生きようと決められてから、どのようにご自身を高めていらしたのでしょうか?
──紫舟さんはまさに天職に手に入れましたが、いままさにそれを探していらっしゃる方にアドバイスをいただけますか?
──書を書くのにもかなりの気力と体力が必要だと思いますが、日頃から気をつけて取り組んでいらっしゃることがあれば教えてください。
また休日は、水泳をしています。仲間とチームをつくっているのですが、優秀なコーチも部員にいてしっかり練習しています。なにより、OFFタイムは仲間がいることがいいですね、人生が豊かになり愉しくなります!
──最後に、いま取り組まれているプロジェクトや今後の活動について教えてください。
10月19日~20日の、恵比寿ガーデンプレイスでのラブレタープロジェクトでは、毎年、インターラクティブメディアアートの新作を発表しています。今年も、世界に日本の文化を発信できる作品をつくっています。こちらもぜひご覧ください。