Soup Friends
Soup Friends Vol.69 / 山内マリコ さん
──Soup Stock Tokyoにはときどきお越しいただいているそうですが、どんな時にご利用いただいていますか。
──山内さんにとって、ひとりでご飯を食べる時間というのは、どんな時間ですか。
──映画『アズミ・ハルコは行方不明』は山内さんの同名小説が原作です。ご自身の作品が映画化されるのはこれが初めてだと思いますが、小説を書かれる時は登場人物の容姿や声など、映像的なものは詳細にイメージしながら書いているのでしょうか。
──山内さんは大阪芸術大学在学中は映像を専攻されていて、名画座で観た映画の作品評をブログで綴っていらっしゃいますが、もともとは映画の世界を目指していたのですか。
──『アズミ・ハルコは行方不明』は、高校生、ハタチ、アラサーという3世代の女性を、彼女たちの現実と実年齢とを照らし合わせながら描いていますが、山内さんは11月に36歳になられて、いわゆるアラフォーと呼ばれる年齢になりました。年齢だけで計れるものではないですが、小説で描きたいもの、自分の中から出てくるもの が変化しそうだな、という予感みたいなものはありますか。
──これまでは、地方と東京を常に対比させて描いていらっしゃましたが、そこにも変化がありそうですか。
──同じ都会生活者でも、その二者には明らかな違いがありますよね。そう感じているのは地方出身者の方だけかもしれませんが……。では最後に、山内さんにとっての原動力、小説を書き続けることが出来ている力の源を教えてください。
お陰さまで今はけっこう忙しくて、毎日のように締め切りに追われているのですが、へこたれそうになった時は、小説家になりたくてもなれずにくすぶっていたときのことを思い出すようにしています。大学を出てから、念願だった単行本を出すまでに10年くらいかかっているので。ニート状態のときは精神的にかなりキツかった……。あの時のことをときどき思い出して「やりたいって思ってた仕事をしてるんだよ!」と自分を奮い立たせて、エネルギーに変えながら何とかやっています。