Soup Friends

Soup Friends Vol.95 / Yoko Uda

東京・表参道の路地裏で独創的な雰囲気をもつ花屋「logi PLANTS&FLOWERS」を、
パートナーの岸大介さんとともに営む宇田陽子さん。
そのフラワーアレンジメントは様々な空間や展示、雑誌の表紙を飾り、
多方面で活躍をしている宇田さんに、花がある生活と花の楽しみ方について伺いました。

Q. 花のお仕事を始めたのは、カラーリングの勉強をするためだと伺いました。

そうなんです。10代のときに服飾の仕事を志していて、色のセンスを磨くために、
花屋さんでアルバイトを始めたのがきっかけでした。
初めて作らせてもらった時に今までにない衝撃的な刺激を感じて、フラワーアレンジメントが楽しくて、その奥深さにどんどん引き込まれていきました。

Q. 花を扱うことの、何が楽しかったんでしょう。

洋服よりも色の組み合わせ方が立体的だったり、ひとつの作品に様々な素材を組み合わせたりできるが、すごく面白かったんですよね。
私のアレンジメントは「この花には緑を添える」「主役級の花は少しだけ」みたいなセオリーから離れて、植物の色や素材を自由に組み合わせています。

Q. 今は作品づくりと、ご自身のフラワーショップ『logi』でのアレンジメントづくりを並行されていますね。

作品をつくるのも面白く、自分の感情をフラットにできる大切な時間です。
店頭に立ち、贈り物のお花をつくっていくのも、すごく楽しいんです。
お客様の表情やお洋服、言葉の端々から、どんな人にどんなものを贈りたいかを汲み取りつつ、花に落とし込んでいく。そのライブ感覚が、たまらなく好きなんです。

Q. 花屋さんに行ったとき、どんなふうにオーダーすればいいのか悩みます。

贈る相手のパーソナルなことと、贈る理由を聞かせてくださったら、基本的には大丈夫ですよ。
お時間に余裕を持って来ていただけたら、こちらからも質問をしつつ、さまざまなお花を試し、やり取りしながらアレンジしていきます。もしちょっとイメージと違ったら遠慮なく伝えてほしいですね。

Q. 相談しやすい花屋さんであるために、宇田さんが心がけていることはありますか?

お客様がリラックスしてコミュニケーションをとれるように、表情や会話でフランクな空間作りをしていますね。
私たちが扱っているのはお花で、品質ももちろん大事だけれど、まずは来てくださった方にも「ああ楽しかった!」「ここに来てよかった!」と感じていただきたい、と思っているんです。

Q. 忙しいとそういう感情からおろそかになるけれど、だからこそ、花屋さんを訪れるような“心の余裕”を持ちたいところです。

お花って本当に不思議な存在ですよね。ぱっと目に入れば気持ちが明るくなる。
直感で「きれいだな」「素敵だな」と感じられる。ぜひ、気軽にお花屋さんを訪れていただきたいです。

Q. 宇田さんご自身は、日々どんなふうに花を楽しんでいますか。

もう目の前にあるのが当たり前のものなんだけど、それでも家に一輪飾るだけで、空気ががらりと変わります。家の中に季節を感じられるきっかけがあったり。
普段インスピレーションを自然の造形美から受けることが多いので、自然の発色や造形美に触れることを大事にしています。

Q. 花を通じて生まれるものが、たくさんありますね。

“ココロニノコルハナ”をコンセプトにしているのですが、自分で選ぶ花もギフトで選んでもらったお花も誰かの心に残る花になればいいなと思って作っています。

宇田陽子(うだようこ)

2004年にフラワーコーディネーターとして独立した後、西麻布にconcept shop『plans&flowers』、2009年には表参道に『logi PLANTS&FLOWERS』をOPEN。アートワーク『PAVILION!』をPASS THE BATON 表参道店にて発表するなど活動を拡大。“ココロニノコルハナ”をコンセプトに花の魅力を表現するクリエイターとして、空間ディスプレイ、広告撮影、CMなどの装花を幅広く手掛ける。
logi PLANTS&FLOWERS 〒107-0062 東京都港区南青山3-14-10 Tel 03-3403-0535

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