2015/11/14(Sat)@東京・中目黒
「おいしい教室 ~スープのじかん~」は、商品開発の切り口のひとつをとりあげ、フードプランナー桑折敦子と一緒にオリジナルのスープを作りながら、Soup Stock Tokyo の商品開発を身近に感じていただく時間です。
新しいメニューが生まれる瞬間は日常の中にいくつもあります。新鮮な素材に出会った時、どこかで食べた味を再現できた時、伝統的に受け継がれる味を伝えたいと思う時、外国で知らない料理に出会った時─。 11月のテーマは「旅とスープ」。
Soup Stock Tokyo のフードプランナー、桑折敦子は、無類の旅好きです。
台湾の活気あふれる街角で見つけた、行列の出来る屋台で食べた「豆漿(トウチャン)」。
イタリア・トスカーナの素朴で大らかな家庭料理「パッパ・アル・ポモドーロ」。
旅先で出会うあたたかな人々や、彼らと囲んだ料理を「誰かに食べさせたい」という思いが、Soup Stock Tokyo のレシピ作りのエッセンスの一つになっています。
今回フォーカスした地域は「イタリア」。
南北に長く伸びるイタリアには、いわゆる「イタリア料理はない」といわれるほど、州ごとに異なる食文化や郷土料理があります。今回は桑折が現地に足を運ぶ中で出会った2種類のスープを作りました。
一つは「ウンブリア州」で味わった、レンズ豆とサルシッチャを使ったスープ。
イタリア中央の内陸にあるこの地域では豆が頻繁に料理に使われます。
レンズ豆は豆類の中でも予め水に戻す必要がないので、家庭でも手軽に扱いやすいのもポイントです。
もう一つは「ミネストラ」。この日はたまねぎ、人参、セロリの香味野菜になすやズッキーニ、かぶなどが鍋いっぱいに入った野菜のごった煮のようなスープです。
イタリアでは、レストランに行くとスープはパスタやリゾットと同じ扱い。
一皿でおなかが膨れてしまいそうなほど具だくさんなのも納得です。
Soup Stock Tokyoのメニューにはフランス、スペイン、トルコ、韓国、タイ、ロシアなど世界の食文化を味わうスープがたくさんあります。
世界中どこを見渡してもスープ(汁物)を食べない地域はありません。またスープひとつをとっても、それぞれの地域ごとに特色をもって受け継がれているのがわかります。Soup Stock Tokyoでは現地の味を忠実に再現したものもあれば、「東京ボルシチ」のように全く新しい形に姿を変えたスープもあります。
味と香りはその料理を食べたときの空気や記憶をいとも簡単に呼び起こし、より一層の想像力をかきたててくれます。「スープを食べて旅に出たくなる。」わたしたちはそんなスープをこれからも作りたいと思っています。
次回は12月5日(土)「パーティーを楽しむ」をテーマに開催します。
どうぞお楽しみに。
photo by Akira Sato