2016/1/13、20(Wed)@東京・中目黒

「出汁」で暮らしを整える

スープの旨味を形作る「だし」は一見目立たない存在ですが、縁の下でその味をしっかりと支えてくれます。1月のおいしい教室では、だしの中でも身近な『昆布だし』にスポットをあて、だしを使ったスープを中心に、平日の帰宅後でも無理なく作れる一汁一菜のワークショップを実施しました。

「だし」を深く知る。

普段そのままで味わうことの少ない「だし」も、色味を比べ、香りを確認し、味わうと、素材によって仕上がりがまったく異なることが分かります。この日は昆布だし、椎茸だし、顆粒だしを実際に並べて、五感でその違いを感じました。

「だし」で作る、平日夜の料理

いくら身体に良いと分かっていても、平日働いて帰ってきた後に手の込んだ料理は続けられないもの。大切なのは、すぐに生活に取り入れられて、息切れせず自然に続けられることだと、私たちは考えます。昆布は、前日の夜や当日の朝に水につけておけば、帰ってきた頃にはだしが取れる、という至極シンプルな食材。食材のうまみをそのまま引き出す日本の食の知恵の象徴ともいえるでしょう。

食材には、大き目にカットした大根と、食べ応えも十分な豚肉のスペアリブを。スペアリブは水からゆっくりと煮込むことで、肉からも骨からも旨味がでます。
昆布のグルタミン酸とイノシン酸を多く含む豚肉は、旨味の相乗効果を生む食べ合わせ。
沖縄料理で特に親しみのあるこの組み合わせは、Soup Stock Tokyoでも「久米島産もずくとオクラのスープ」などの商品にいかされています。

野菜を丸ごとおいしく食べる

旬の野菜は丸ごとおいしく食べきりたいもの。冬が旬の大根を、ご飯、スープ、副菜、それぞれの料理に一番おいしい部位を使って、一本まるごと使い切るコツをお伝えしました。

冬の寒さにさらされて甘みを増したちぢみほうれん草を使ったおひたし。切り捨ててしまいがちな根元は、実は甘みが一番凝縮している場所。根元に十字の切込みを入れることで均一に火が通り、余すことなく無駄なく食べきることができます。

【今回のメニュー】
・大根と大根葉のご飯
・豚スペアリブと大根のスープ
・大根の皮と人参のきんぴら
・ちぢみほうれん草のおひたし


ご飯とスープの出来上がりを想像しながら、それぞれ思い思いに茶碗とスープ椀を選び、食卓を囲みます。

本日のお土産は、「だし昆布」。帰宅後鍋に入れて水をはれば、おいしい食卓の下ごしらえになります。
1月は、その年一年の暮らし方について思いをめぐらせ、あれこれ取り入れてみようと思いたつ時期。今年は「だし」から毎日の食卓を豊かにしてみませんか。


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