そう語るスタイルブレッド社の小山さんの話を受け思い浮かんだのは、“リボリータ”。イタリア語で煮込みなおした という意味を持つこの料理は、残り物の野菜や固くなったパンを最後までおいしく食べたいというマンマ(母)の知恵が生み出した、イタリアのトスカーナ地方を代表する煮込み料理です。形にこだわらないおいしいパンをリボリータにしたらもう一度そのおいしさを生かすことができるのではないか-。スープの製造工場の一つである株式会社中村屋が、スタイルブレッド社のパンの製造背景を知り規格外と呼ばれるパンの受け入れを決めてくださったことで、リボリータの商品開発が進みました。
――家庭ごとに味があると言われるほど多様なレシピがあるリボリータ。今回販売する「赤いリボリータ」はどんな仕立てでしょうか。
「香り、旨味、質感。それぞれにこだわりのポイントがあります。まず香り。玉ねぎやセロリを炒める工程があるのですが、一度に入れて炒める、のではなくそれぞれの野菜の“香り”が最大限活きるようタイミングをずらして炒めるようにしています」
――野菜は生で入れるほうがよいのでしょうか。
「そうとも限りません。今回は生の野菜に加えて“炒め野菜のペースト”も加えることで味に深みが出ています。これが ポイント二つ目の“旨味”へのこだわりです。その他にもかぼちゃや人参、トマトピューレ漬けなど色の濃い野菜を重ねて使うことで、見た目に楽しげな色合いで、動物性食材を使わなくても満足感溢れるスープになりました」
――口に入れると、ざらっと舌に残る質感が癖になりますね。
「リボリータといえば白いんげん豆。白いんげん豆ペーストのしっとりした質感とスタイルブレッドさんの『全粒粉パン』をパン粉にして混ぜ込むことで独特の質感が生まれます。パンのおいしさがスープ全体に馴染み、ぽってりとリボリータらしいまとまりのある、まさに “食べるスープ”になりました」
・販売価格:550円(税込)
・販売店舗:Soup Stock Tokyo外食店舗/家で食べるスープストックトーキョー全店舗
幾重にも重なる野菜の旨味と、「全粒粉パン」のおいしさを存分に味わうことができるSoup Stock Tokyo の 「赤いリボリータ」は、私たちが共感し合うパートナーと作り上げたこの秋の自信作です。この機会にぜひご家庭でお楽しみください。