国産小麦の全粒粉を使ったナチュラルな甘みが特徴の「全粒粉パン」は 、2021 年 11 月の販売開始以来、多くのお客さまからご好評をいただいています。このパンを製造するのは冷凍パンメーカーの株式会社スタイルブレッド、 “お料理に合わせるパン”を取り扱っています。群馬県産を中心とした国産小麦、国産の塩、自家製酵母を使用して製法にもこだわって焼き上げています。 素材選びから品質管理まで、丁寧に向きあうことで生まれる「全粒粉パン」は私たちのスープの良き相棒です。
スタイルブレッド社オリジナルブレンドの小麦粉と自家製酵母をかけあわせた「全粒粉パン」の生地は生き物のように繊細で、その日の気温や湿度で状態が変わります。そのため生地にストレスがかかる成型をせず、あえて切りっぱなしの形のまま焼き上げています。このように生地を自由にのびのびさせることが何よりのこだわりでおいしさの秘密です。しかし、お客さまへご提供するにあたり商品の形についても社内基準を高く設定しているため“規格外品”がでてしまうのも現状でした。
「形が悪いだけで味は変わらない。おいしいんですよ」
そう語るスタイルブレッド社の小山さんの話を受け思い浮かんだのは、“リボリータ”。イタリア語で煮込みなおした という意味を持つこの料理は、残り物の野菜や固くなったパンを最後までおいしく食べたいというマンマ(母)の知恵が生み出した、イタリアのトスカーナ地方を代表する煮込み料理です。形にこだわらないおいしいパンをリボリータにしたらもう一度そのおいしさを生かすことができるのではないか-。スープの製造工場の一つである株式会社中村屋が、スタイルブレッド社のパンの製造背景を知り規格外と呼ばれるパンの受け入れを決めてくださったことで、リボリータの商品開発が進みました。

私たちの“もったいない食材をおいしく食べる”という想いに共感し、共にパンを使ったスープの開発を進めてきた株式会社中村屋の開発担当者の方にお話を伺いました。

――家庭ごとに味があると言われるほど多様なレシピがあるリボリータ。今回販売する「赤いリボリータ」はどんな仕立てでしょうか。

「香り、旨味、質感。それぞれにこだわりのポイントがあります。まず香り。玉ねぎやセロリを炒める工程があるのですが、一度に入れて炒める、のではなくそれぞれの野菜の“香り”が最大限活きるようタイミングをずらして炒めるようにしています」

――野菜は生で入れるほうがよいのでしょうか。

「そうとも限りません。今回は生の野菜に加えて“炒め野菜のペースト”も加えることで味に深みが出ています。これが ポイント二つ目の“旨味”へのこだわりです。その他にもかぼちゃや人参、トマトピューレ漬けなど色の濃い野菜を重ねて使うことで、見た目に楽しげな色合いで、動物性食材を使わなくても満足感溢れるスープになりました」

――口に入れると、ざらっと舌に残る質感が癖になりますね。

「リボリータといえば白いんげん豆。白いんげん豆ペーストのしっとりした質感とスタイルブレッドさんの『全粒粉パン』をパン粉にして混ぜ込むことで独特の質感が生まれます。パンのおいしさがスープ全体に馴染み、ぽってりとリボリータらしいまとまりのある、まさに “食べるスープ”になりました」

・販売期間:2022年9月19日(月)~なくなり次第終了
・販売価格:550円(税込)
・販売店舗:Soup Stock Tokyo外食店舗/家で食べるスープストックトーキョー全店舗

幾重にも重なる野菜の旨味と、「全粒粉パン」のおいしさを存分に味わうことができるSoup Stock Tokyo の 「赤いリボリータ」は、私たちが共感し合うパートナーと作り上げたこの秋の自信作です。この機会にぜひご家庭でお楽しみください。